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「一塁手になるべきなのは日本人だけだ」なんて言う監督。「そりゃ当然そうでしょ」だとか「全面的に賛成」等は、やっぱり危ないんじゃないの? 「はい」と言って、この手を挙げたよ。

イチロー、ゴジラに、黒田に上原、佐々木が二人に、山本、大谷、忘れちゃならない野茂英雄。トルネード投法! あげてよ国民栄誉賞! だけども彼らは、投手か外野。内野は誰だ? 稼頭央? 岩村? あるいは井口? でもみんな、二塁か遊撃、一塁なんて、これまで誰もいないでしょう! 日本人一塁手がなぜだか注目、騒がれ始めた頃のそれは的外れな第一印象。

 

続いて来たのは、いったいなぜだ? あの日の回想。9月の早朝。立ち入り禁止の黄色いテープ。ここから先は成人指定。怖がりならば、今ここで、ストップ押して、この曲止めて、深呼吸して、行くか戻るか覚悟を決めて。ここから先は暴力描写はなるべく避けて。どこまでできるかメタファー使って。あなたはある? スーパーマンを見たことある? 燃え盛り崩れ落ちるとは誰も知らないビル。熱くてとても耐え切れず、窓をやぶって飛び降りるスーパーマンを見たことある? あなたはある? スパイダーマンを見たことある? 何としてでも生き延びる。その一念で、へばりつくビル。壁にくっつき降りてくるスパイダーマンを見たことある? あなたはある? みんなが指差し、上を見る地上に立ってたことはある? 老若男女、黒白黄赤茶が並んでスーパーヒーローを励まして、みんなと一緒に地上に立って、叫んで、泣いて、叫んで、泣いて、立ち尽くしてたことはある? 俺にはある。「一塁手になるべきなのは日本人だけ」。そう聞いて、じわっと来たのは、25年前の9月の早朝、青い空。心はボロボロ。摩天楼。きれいなブルーに立ち昇るテロ。

「そりゃ当然そうでしょ」だとか「全面的に賛成」等は、やっぱり危ないんじゃないの? 「はい」と言って、その手を挙げなよ。

「はーい」と言って、手を挙げる。監督それ見て、首ひねる。俺は震えて、立ち上がる。僕らが今日、死んでないのは、僕らの知らない誰かが、僕らの知らない間に、僕らの知らない国へ行き、僕らの知らない誰かに、優しくし、優しくされたからではないかと思うんです。25年前の9月のあの日、誰だって死にかねなかった。誰だってテロリストになりかねなかった。テロリストにもいるんです、家族や友が。 監督、あなたはそんな家族や友に、どこかで会ってはいませんか? この国で、あるいは、僕の知らない国で、あなたが彼らに優しくできたのなら、彼らはきっと思ったはず。「日本人はいい人たちだ」。こう言ったかもしれません。「日本人を殺さないで」と。僕らが今日、生きているのは、僕らの知らない誰かが、僕らの知らない間に、僕らの知らない国へ行き、僕らの知らない誰かに、優しくし、優しくされたからではないかと思うんです。「一塁手になるべきなのは日本人だけだ」とは彼らは言ったりしなかった。みんながみんなに優しくすれば、監督、この世からテロや戦争はなくなったりはしないんでしょうか?

「一塁手になるべきなのは日本人だけだ」なんて言う監督。「そりゃ当然そうでしょ」だとか「全面的に賛成」等は、やっぱり危ないんじゃないの? 「はい」と言って、この手を挙げたよ。会いに行って話してこようよ。曖昧なままでも笑おうよ。愛をもって愛を待とうよ。

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